仮想化技術の基本2 ストレージの仮想化

仮想化技術の基本2 ストレージの仮想化

仮想化技術の基本の第2弾、今回は「ストレージの仮想化」について紹介します!

前回「仮想化技術の基本1 サーバの仮想化」では、サーバ仮想化の概要と、サーバ仮想化を使うことのメリットについて紹介させていただきました。
サーバの仮想化とは、1台の物理システムの上に、複数の仮想サーバを動作させる技術でした。そして、「性能に問題なく物理リソースを有効活用できる」ということが1つ目のメリットで、2つ目のメリットは、「24時間365日サービスを提供しつづけることができる」ということでした。

これらのメリットを享受するために、サーバ仮想化の技術が注目されております。しかし、仮想化技術には、サーバの仮想化だけではなく、他にもさまざまな仮想化技術があります。その中でも今回は、「ストレージの仮想化」について紹介させていただきます。

ストレージの仮想化とは

現在、注目されているストレージ仮想化の技術は、「仮想ドライブ」や「RAID」といったコンポーネントレベルの仮想化ではなく、ストレージ装置レベルでの仮想化を実現するための技術です。

ストレージ装置レベルでの仮想化を実現することを「スケールアウト型ストレージ」とも呼びます。
スケールアウト型ストレージとは、すなわち、複数のストレージ装置を論理的に1つのシステムとして動かすということです。なお、複数のストレージ装置を論理的に1つのシステムとして見せる部分をストレージプールと呼びます。 ストレージ装置レベルでの仮想化を実現する「スケールアウト型ストレージ」を採用することで、下記のようなメリットを享受できます。

(1) データ領域の拡張が容易となる
(2) ストレージ装置間でのデータ移行がオンラインでできる

(1) データ領域の拡張

ストレージ環境を構築する際、今までは用意するデータ領域の容量が懸念事項でした。用意するデータ領域が少なかった場合、後から増量するには膨大な手間がかかります。一方、用意するデータ領域が多かった場合、無駄なコストとなってしまいます。「スケールアウト型ストレージ」であれば、最初は少ない容量だとしても、ストレージ装置自体をストレージプールに追加することで、容量を拡張することができるので、後からの増量も手間がかからないというメリットがあります。

(2) ストレージ装置間でのデータ移行について

従来では、ストレージ装置間でデータの同期を取りストレージ装置を入れ替える場合、システムの停止が必要でした。システムの停止中はサービスが提供できません。 「スケールアウト型ストレージ」であれば、オンラインの状態でデータを移行できるので、サービスの停止が伴わないというメリットがあります。 「仮想化技術の基本~その1~」で紹介した「サーバ仮想マシンを停止することなく他の物理システムに移動させる」ことと同じ効果が得られます。

Software Defined Storage

このように、ストレージ仮想化の技術は古くから使われているものもあれば、現代社会のニーズにあうように進歩している技術もあります。少し前には「Software Defined Storage」という概念も登場しております。「Software Defined XXX」( XXXには、Storage や Network などが入ります)とは、ITインフラの「ソフトウェア化」であり、これまでのインフラ構築作業や運用を、ソフトウェアで制御しやすい仕組みに変えるという概念であり、ストレージの仮想化技術は、「SDS」と絡み合いながらますます進歩すると考えられますので、今後も注目すべき仮想化技術のひとつです。

今回はここまで

前回ご紹介した「サーバの仮想化」が注目されておりますが、今回紹介した「ストレージの仮想化」の技術も日々進化しておりますので、今後の動向も注目です。

次回は、ユーザが利用するクライアントの仮想化について紹介します。「クライアントの仮想化」を分類すると、「デスクトップの仮想化」と「アプリケーションの仮想化」に分類されます。それぞれの仮想化技術について紹介いたしますので、お楽しみに!

記事は、予告なく変更または削除される場合があります。
記載された情報は、執筆・公開された時点のものであり、予告なく変更されている場合があります。
また、社名、製品名、サービス名などは、各社の商標または登録商標の場合があります。