生涯学習。でもその学習の定着って…?

生涯学習。でもその学習の定着って…?

当社では、IT研修を中心に行っていますが、研修に限らず何かしらの方法で皆さん知識を得る術をお持ちかと思います。今回は、効果的な学習ってなんだろう? とすこし考えてみました。

生涯学習

生涯学習 【一般的には、人々が生涯に行うあらゆる学習、すなわち、学校教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味など様々な場や機会において行う学習の意味で用いられます。】(文部科学省ホームページより)

小学生の頃は地域にあるセンターに高年齢の方が多かったので、生涯学習っておじいちゃんおばあちゃんの、定年を迎えた人たちがまた学びを続けたいための活動だと思っていました。

学び続けること

社会人になって数年たった今、よく 「学び続けること」 について頭がよぎります。たまに学生と話をすると、あぁ、昼間から自己投資し続けられるなんてうらやましいな、なんて思ったりもします。今の立場だからそう思うのでしょうけど。でも、時間がある/ないに関わらず、何かしら学び続けたい、学ぶという言葉を使わなくても、新しいことを身に付け続けたいと思いますよね。

さて、IT業界は新しい技術が次々と出てくるので 「常に学び続けなければならない」 と良く言われます。IT業界を希望する理由として、「パソコンが好きだから」「インフラを支えたい」とかいろいろな方がいらっしゃいますが、「勉強し続けられる(し続けなくてはいけない)環境だから」と言う方も少なくありません。技術の進歩は著しく、5年前、10年前の知識だけでは太刀打ちできないというのがざらにあります(もちろん、基礎技術として以前学んだものが土台となることは言うまでもありません)。

でも、「学び続ける」って結構大変・・・。好きな音楽、好きなこと、好きな人のことならいつまでも追い続けられます。「仕事≒趣味」な方もいますので、そういう方はどんどん自分で学ぶというか知識を蓄えていけますが、そうではない人もいます。私も、どちらかと言えば後者で、仕事をきっかけにしっかりIT技術について身に付けた人なので、昔から家で自作パソコンしていて・・・とかではありませんでした。
ITと一言で言っても、技術の幅は広く、新しい技術もどんどん出てくるので、終わりはありません・・・。なので、少しでも効果的に学習したい、って常日頃思うわけです。寝ておきたらこの本の知識全部頭の中に入っていたらいいのに・・・なんて考えたり・・・。

ラーニングピラミッド

そんな中、先日、とある学生が「ラーニングピラミッド」について話をしているのを聞く機会がありました。教育関連の勉強やお仕事に携わっている方であれば、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ラーニングピラミッドは、「平均学習定着率」を表したものになります。

ピラミッドの元になったのは、Edgar Dale氏が提唱している「The “Cone of Experience”(経験の円錐)」と言われています。


これを、学習というところでフォーカスして作られたのがラーニング・ピラミッドです。


日本のサイトでも、いくつか紹介されているWebサイトやブログがあります。ものによってはそれぞれの項目にパーセンテージの表記がされているものもありますが、この数値に明確な根拠は見当たらないようです。あくまで1つのモデルとしてあるものですし、これに対しては根拠がないということもあり色々なご意見をお持ちの方も多いと思いますが、このピラミッドを見たときなるほど、と思えたので、あえて取り上げてみます。

数値としての根拠は無くても、私は自分のこれまでの経験として、確かにそうかもと思えました。みんなで先生の話を聞いていた大学の講義よりもディスカッションが多く混じっていたゼミの方が記憶に残っているからです。

ちょっと余談にはなりますが、近年、アクティブラーニングが注目されていますし、このピラミッドをみてみても、能動的になるほど、自ら学ぼうという姿勢が強くなるほど学習効果が高まる、と言うのも1つのポイントかもしれません。

研修の要素をラーニングピラミッドで置き換えると・・・?

さて、当社では研修を行っていますので、これを研修に当てはめてみたいと思います。どの研修でも、まず講師からの「講義を受ける」ことをしますよね。それ以外は…?

定着率の高い学習

ここで、ちょっと衝撃だったことがあります。あれ? 「Lecture」 より 「Audiovisual」 の方が、定着率が上?! つまり、「研修」よりも「eラーニング」の方が、学習定着率が良いってことに・・・? 当社でもeラーニングを提供させて頂いていますし、これを否定する気は無いのですが、講義を行っている身としては、少し寂しさを覚えました。

でも、ちょっと待って下さい。「Demonstration」 「Discussion Group」 「Practice Doing」 の要素も、研修には多く含まれています。実機を使った演習をご用意している研修もありますし、受講者同士で話し合いをする場もあったりします。ある環境をフル活用できれば、研修を受けて学習の定着率を高めることができる、と言うことです。

ただ、そこには受講者のモチベーションも大事な要素ではありますので、研修の始めにこの研修の目的の認識合わせをよくします。受講者と、コースの目的の共通認識を持たせて、ニーズを一致させることでコースに対する期待値、何が学べるかを明確にして、受講効果を高めることにつながると思います。

研修の後は…アウトプットをしてみましょう

ピラミッドにもあるように、「誰かに教えること」 が自分の学習定着には最も良い方法の1つと言えます。ただ、研修はどうしてもなかなかその場を持つことは正直難しいです。隣の分からない人に教えてあげる、といったことはあるとは思いますが、自ら登壇してというのはなかなか機会がありません。

先日、別のコラムで「海外の研修は生徒たちの情報交換の場」という記載がありましたが、教えるとは少し違うかもしれませんが意見を交わすことでアウトプットにはなりますので理解を深める1つのポイントかもしれません。

個人では研修を終わってテキストの内容を振返ったり、業務を通じて分からないところを見返したりすると思います。最近ではチームの代表で研修を受講される方も度々みられますので、研修が終わったらチームメンバーに展開しないといけないというお話を伺う際もあります。社内展開って難しいって、悩ましいっておっしゃる方も多いですが、自身の定着にはこれが一番の近道かもしれません。(とは言いつつ、私も社内展開とか気が引けるときが多々ですが・・・)

以前にも書いたような気もしますが、研修って「特別な環境」なんですよね。是非、いろいろな形で自分が1番学習しやすい方法を探していって頂ければと思います。生涯学習、なので。

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