インストラクターってなーに?その3(Final!?)

インストラクターってなーに?その3(Final!?)

2016.03.16

こんにちは!小林和海です!昨年末に「SAP Best Instructor Award 2015」というAwardを受賞いたしました!トップインストラクタなどと言われてこっ恥ずかしい私ですが、初心に帰って頑張ります!よろしくお願いいたします!さてさて今回は、「その2」の続きとして、登壇の準備を終わらせた我々に立ちはだかる最後の壁をご紹介します!

今回ご紹介するのは以下の通りです!

  • プレゼンテーションのチェックって何?
  • いざ登壇!

ということで、早速はじめていきましょう!

プレゼンテーションのチェックって何?

「その2」を経て、十分な知識、技術を得ていった我々に立ちはだかる最後の壁が、この項目になります。

当然、知識や技術があっても、お客さまに分かりやすく、満足いくようなコースを提供する為には、主観的な練習だけではいけません。客観的に自身の プレゼンテーションをチェック していただいて、合格 をいただかなければなりません!以前は、「教室に一人でこもってひたすら喋る」だけでしたが、今回は、「教室に先輩や後輩、はたまた上長をお呼びし、見ていただく」というステップとなります。

緊張のプレゼンチェック

…勘の良い方であればお気づきでしょう。ここでお呼び立てする方々はほぼ全員「インストラクター」です。
もっと言えば、自分が憧れを抱いてきた、経験の深い先輩や、自分自身を尊敬してくれている(?)後輩、はたまた、自分を評価してくださっている上長の時間をいただき、自分のプレゼンテーションをチェックしていただくのです。

もうこれだけで十分伝わるとは思いますが、このプレゼンチェック、本当に緊張します。下手なことを言おうものなら、もちろんNGですし、質問に対して間違った返答をしようものなら、当然NGとなってしまいます。

また、口頭での説明ももちろんのこと、以前にお伝えした、実機を使ったデモ(実演) や、ホワイトボードへの板書 も、評価に含まれていますので、持ちうる全ての武器を十二分に発揮し、このプレゼンテーションのチェックに望んでいかなければなりません。

(ちなみにNGというのは「もう一度このプレゼンテーションのチェックを行う」もしくは、「立ち上げを一からやりなおす」という、振り出しに戻ることを指します…。ですので、ここまでたどり着いた我々からすると、絶対に落ちることの出来ない最終関門なのです。)

本番さながら(以上?)の講義

実際にチェックをしてもらっている最中というのは、先輩や後輩、上長を「お客さま」と見立て、本番以上の緊張感の中で講義 を行います。ベンダーによって時間はまちまちで、私が担当しているベンダさまですと、大体一時間強、そのほかのとあるベンダさまですと、丸々3日間講義を行ってチェックをする、というところもあります。(後者の場合、一日一日でみなさん大分やつれていきます…。前者でよかった…。)

チェック中には当然全員の表情をみながら講義を進めていく訳ですが、これが本当に緊張します…。自分自身では「絶対に自信のある説明だ!」と思っていた部分を説明している最中に「眉間にしわを寄せて、疑問ありげな顔をしている先輩」がいたり、「ずーっとニコニコしながら聞いてくれている後輩」がいたりするわけです。

また、そんな中、「あ、あの人は疑問がありそうだ!」「この人はちゃんと理解してくれているな!」と、しっかりと見分け、「○○さん、何か疑問がありそうな表情をされていますが、何かございますか?お気軽に質問してください!」といったように、舵取りをしていかなければなりません。「伝える力」は当然必要ですが、「教室のバランスを取る力」も、非常に大切なのです。

そして、非常に長く感じる一時間が終わり、チェック者からの評価を後日いただき、規定点数以上の評価をいただくことによって、晴れて登壇することが出来るようになるのです!

練習風景(イメージ)

いざ登壇!

ここまでで、「知識の習得」「実演の引き出しを増やす」「伝え方の試行錯誤」「ホワイトボードへの分かりやすい板書」という、大きく4つの武器を携え、先輩や後輩、上長からOKを貰った私たちに待っているのは、「実際の登壇」となります!

トレーニングにはどんなお客様がいらっしゃるのでしょう?

ところで、私が担当しているベンダーの技術を学びに来られるお客さまは、どういった理由で受講に来られると思いますか?
多くは、以下のパターンで分類することができます。

  1. 転職(卒業)して入った会社がシステムを使用する会社で、基本的な知識と共に資格を取って来い、と言われた。
  2. 新しく(またはプロジェクトとして)システムを導入 することになったが、知見のある社員が少ないので、先陣を切って受講 しにきた。
  3. 既に現場に入って作業を行ってはいるが、手順書に書かれている事しか行ったことがないので、体系的な理解の向上 と、基本機能の確認 をするために受講にきた。(主に時間が作れたため)

大まかに分けるとこんな感じです。(中には、「定年退職をしたが、事業を起こそうと思い、実費で参加しました!」という非常にアクティブな方もいらっしゃったことがありました。)

また、一番多いパターンはどれだと思いますか?
実は、1番「基本的な知識と共に資格を取って来い」 が多いパターンだったりするのです。

新卒の方々であれば「これから自分はこの会社で輝くんだ!頑張るぞ!」という意気込みはありますが「業務」の経験はほぼゼロです。転職された方は、そこに業務経験と知識を加えた形になります。

2番目と3番目はほぼ同じくらいで、2、3の順です。
2に該当する方は、業務経験こそあるものの、システムを全くご存じない方や、会社固有のシステムを使い、業務を行ってきたので、何が標準で、何が会社固有かわからない、方がほとんどです。
また、3に該当する方であれば、自分が行ってきた部分の知識は我々インストラクターよりも豊富ではありますが、それ以外のところは全く知らなかった、という方が多かったりします。

こういった分類を見てみると、何か気づくことがありませんか?
…そうです。皆様 受講の理由が違う ことから、知識レベル、意欲、質問の意図、が全く違っている のです。

全てのお客様に満足していただくために

実際の登壇の中では、この様にお客さまのバックグラウンドがまるで違っている、ということの方が多かったりします。そんな時にどうするのか?といいますと、基本的には「一番経験の浅い方に合わせて技術的な話をし、プラスアルファの部分で経験の深い方にとってプラスになるような話をする」ことを自分は心がけています。

経験の浅い方はもちろんのこと、経験の深い方にとっても、実は意外と基礎の部分が疎かになっていることが多いので、ベースの知識の再確認は、どなたにとっても本当に喜ばれる部分です。
また、そこにプラスアルファの知識を加える事によって、基本的なことはこんな形でも応用できるのです!と、更なる「学ぼうとする姿勢」を引き出すこともできたりするのです。

こうして講義は進んでいき、最終日、最後の項目を伝え終わった後には、少し寂しさは残ってしまいますが、お別れの時間となってしまいます。本当にこの瞬間は、達成感とともに喪失感があり、複雑な心境になります。(親元から子供が巣立っていくときのような…。私はまだ経験ありませんが…。)

そして教室を出て行かれるお客さまから「長い間お世話になりました!ありがとうございました!」という言葉をいただければ、インストラクターとして本望です。ついでに「これから打ち上げやるので、先生も一緒に行きましょうよ!」なんて言われた日には、受講者さま方の色んな裏話をツマミにし。非常に美味しいお酒を頂くことができます(笑)(こっちの方が本望かも…。)

最後に…。

インストラクターってなーに?シリーズの3本目、いかがだったでしょうか!
今回は、

  • プレゼンテーションのチェックって何?
  • いざ登壇!

の2本立てでお届けしました!!

連載形式でお伝えしてきたこのシリーズも、実は今作で終わりとなってしまいます。(もしかしたら次は「番外編」において、面白いお話をさせていだだくかもしれませんが…。)

インストラクターというお仕事に興味をもてた方、教壇に立って話をするだけじゃないんだ!と驚かれた方、様々いらっしゃると思います。興味をもってくださった方々、本当にありがとうございました!
少しでも皆様の記憶にこのコラムが残りますように…。

それではまたお会いしましょう!
「インストラクターはエンターテイナーであれ!」

小林和海

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