これだけは押さえたい!減価償却ってなに?

これだけは押さえたい!減価償却ってなに?

2016.04.27

ERPを扱うにあたって、知っておいた方がいい会計の話。 今回は、固定資産及び減価償却についてご紹介していきます。

1. 前回の復習(原価計算)

まずは、前回 ご紹介した 原価計算 について振り返っていきましょう。

管理会計における分析の一つの手法として、原価計算 というものがありました。

原価が発生する前に、製品を作るのに、いくらかかるのかを見積もります (標準原価)。原価が実際に発生した後には、実際にかかった費用原価を計算します (実際原価)。この、標準原価と実際原価を比較し、細かく分析していくことも含めて、原価計算 といいます。

標準原価は、標準材料費、標準労務費、標準製造間接費 から構成されており、以下のように計算されます。

  • 標準材料費 = 標準価額 × 標準消費数量
  • 標準労務費 = 標準賃率 × 標準作業時間
  • 標準製造間接費 = 標準配賦率 × 標準操業度

このように導き出した標準原価は、あくまで見積もりです。実際原価との比較、分析を行った後、改善案を作成していくことになります。

2. 固定資産とは

今回は、固定資産 および 減価償却 についてご紹介していきます。

まず 固定資産 とは、販売目的ではなく、かつ継続的に会社で使用することを目的としている資産 のことを指します。販売目的でなく会社が所有している土地、建物、機械、車両、ソフトウェア等、これらは会計上、固定資産とされています。

継続的に使用する資産と書きましたが、細かくいうと、1年を超える期間 (流動資産か固定資産かを判断するためのルールで、一年基準 というものがあります。)使用する資産の事です。
対義語として 流動資産 (現金、預金、売掛金等)がありますが、こちらは 1年以内に現金化、費用化できるような資産 を指しています。

他にも、固定資産として扱う条件としては、(日本の会計基準の場合)10万円以上 というものもありますが、こういった固定資産の定義は会計基準や税法によって異なります。

また、固定資産は以下のように三つに区分されています。

  • 有形固定資産
  • 無形固定資産
  • 投資その他

有形固定資産

有形固定資産 とは、読んで字の如く、有形の固定資産です。物的に実体のある資産をいいます。以下のようなものが、有形固定資産にあたります。

  • 土地
  • 建物(事務所、店舗、工場等)
  • 工具、器具及び備品(工具、コピー機、ファックス等)
  • 機械及び装置(製造機械等)
  • 車両運搬具(自動車、トラック等)

無形固定資産

続いて、無形固定資産 とは、有形固定資産とは反対に、形のない目に見えない固定資産を言います。以下、無形固定資産の例です。

  • 特許権
  • 著作権
  • 商標権
  • 借地権
  • ソフトウェア

投資その他

有形固定資産、無形固定資産以外の固定資産は、投資その他 として分類されます。投資その他の例は以下の通りです。

  • 有価証券(投資目的の株式や債券等)
  • 長期前払費用(前払費用のうち、1年を超える期間を経て費用化するもの)
  • 長期貸付金(返済期限が1年を超える貸付金)

 3. 減価償却

固定資産の大きな特徴に、減価償却 という考え方があります。

例えば現金は、5年経とうが10年経とうが、その価値は基本的には変わりません。しかし、建物や車はどうでしょうか。
100万円で買った車を5年後、10年後に同じ値段で売る事はできないでしょう。このように、車、建物等の 固定資産は、時間の経過と共に価値が減少していく のです。

簿記では、この価値の減少を明らかにするために、価値の減少分の金額を決算時に費用として計上します。これを、減価償却 といいます。

例えば100万円で購入した車があるとします。決算時に計算をしたところ、10万円分の価値が減少していました。この時、その車の帳簿上での価値は90万円ということになります。また価値の減少分である10万円を 減価償却費 として計上します。

この減価償却費を算出するための計算方法として、簿記検定でよく取り上げるものを二つご紹介します。
それは 「定額法」 と 「定率法」 です。どちらの計算方法を使うかは、資産の種類ごとに選択できます。

「定額法」 は、固定資産の金額のうちの 一定額を毎年償却 していくものです。
資産の耐用年数 (固定資産が何年間使用できるのかを予想した) に応じて償却率が決まり、毎年の償却額が一定になります。

一方 「定率法」 は、定額法と異なり、減価償却額が一定割合で減っていく 方法です。
耐用年数の期間内で償却される金額自体は定額法と変わりません。定率法は、資産の取得当初は償却額が大きいですが、年々償却額が減っていく ので、年を経るにつれて負担を小さくしていくことができます。

4. まとめ

今回は 固定資産 についてご紹介していきました。以下、簡単なまとめです。

  • 固定資産 とは、販売目的ではなく、かつ継続的に会社で使用することを目的としている資産の事を指す
  • 固定資産には三つの区分がある (有形固定資産 / 無形固定資産 / 投資その他)
  • 固定資産の価値の減少を 減価償却 として計上する
  • 減価償却費は、「定額法」 か 「定率法」 を使って計算する

いかがでしたでしょうか。今回は、固定資産と減価償却についてご紹介していきました。
次回もお楽しみに。

記事は、予告なく変更または削除される場合があります。
記載された情報は、執筆・公開された時点のものであり、予告なく変更されている場合があります。
また、社名、製品名、サービス名などは、各社の商標または登録商標の場合があります。