Fintech 基盤技術、ブロックチェーンとは?(1) ~原理を学ぶ~

Fintech 基盤技術、ブロックチェーンとは?(1) ~原理を学ぶ~

弊社日本サード・パーティ株式会社は2016年4月にブロックチェーン推進協会設立に参画しました。ブロックチェーン技術は「Fintech」(フィンテック)の中核技術として注目されている技術であり、今後のさまざまな社会の仕組みを支えていくであろう重要な技術です。 本記事に目を止めた方、ブロックチェーンの世界、少しだけのぞいてみませんか?

Fintechとは?

突然ですが、「Fintech」(フィンテック) という言葉を耳にしたことがありますか?

金融業界やIT業界で話題になっているこの言葉、これは 「Finance」 と 「Technology」 を掛け合わせた造語で、新しいIT技術を利用した革新的な金融サービスのことです。

Fintechを活用したサービス

Fintechのサービスには、資産管理、融資、決済、投資支援、経営支援、暗号通貨 等、金融関連の事業において非常に幅広い領域をカバーしています。

実際の例としては、
投資支援 で、人工知能(AI)を用いて株などの取引や運用を自動化 する
融資 では 人工知能(AI)を用いて融資額を決定し、自動で貸し出し をする

など、今まで銀行や証券会社が行っていたノウハウが必要な仕事を、機械学習を用い、誰でも行えるように します。つまり、ノウハウでマージンをとっていた業者が淘汰されるようなことが起こりえるわけです。

さまざまな可能性を秘めている Fintech ですが、その中でも頻繁に話題に取り上げられているのが、今回のコラムのお題でもある 「ブロックチェーン」 です。

Fintechを支えるブロックチェーンとは?

ブロックチェーン とは、暗号通貨やその他の Fintech技術 を支える、中核技術(基盤技術) です。

技術的には、Peer-to-Peer ネットワーク と 暗号技術 を使用した、データの破壊や改ざんがほぼ不可能な信頼性のある分散型データベース技術 です。
今回はPeer-to-Peerネットワークの部分を具体的に見て行きましょう。

中央サーバを持たないブロックチェーン

ブロックチェーンでは、これまでの中央集権型金融システムと違い、中央集権的な中央サーバを持ちません。これが金融システムにとって革新的なことなのです。

中央集権型システムと分散システム

一般的な金融系システムでは、巨大な中央サーバ を使って、処理の履歴やデータをデータベースに集中的にデータを収集、管理しています。さらにデータのバックアップを幾重にも取り、複製して、データの消失や破損を防ぎます。こうして、信頼性のある取引を担保 してきました。

先に書いたように、ブロックチェーン ではこのような 中央集権型の巨大なシステムを持ちません。なぜならブロックチェーンは特定の企業や銀行のものではないので、中央サーバを持つ必要がないからです。

ブロックチェーンでは、ブロックチェーンネットワーク に接続された、世界中に点在するコンピュータに同一、または簡略化されたデータを持たせることにより、世界中にデータを分散 させます。

世界中のコンピュータにデータを分散することにより、データをもつすべてのコンピュータを同時に破壊しない限り、データを完全に破壊することはできません。仮に一つでもデータを持つコンピュータが残っていれば、新たにブロックチェーンネットワークに接続したコンピュータに データを即座に複製させ、分散型システムを復旧できる からです。

人為的な攻撃では実現はほぼ不可能であり、地球を破壊しつくすような超大規模な天災でないと実現は不可能でしょう。

では、どうやって中央サーバをおかずに 完全なるデータの改ざん不能性を保障 しているのでしょうか。その技術については、最後に触れてみたいと思います。

ブロックチェーンの実体に迫る

ブロックチェーンは、技術的には、その名のとおり 「ブロック」 と呼ばれる データの塊を、時系列順にチェーン状に接続したもの です。

ブロックチェーンの構造

ブロックにまとめられるデータの構造はあらかじめ定められており、ブロックチェーン内での独自の時間で約10分ごとに新しいブロックが生成 され、チェーンの最後に接続 されます。

ブロックにまとめられるデータは 「取引の記録」 です。たとえば ビットコイン という 仮想通貨サービス でブロックチェーンを使用する場合、取引の記録には、送金者の電子署名、受領者の識別名、送金されたビットコイン、プルーフオブワーク があたります。

ブロックをチェーン状に接続したのがブロックチェーン

ブロックチェーンの要「プルーフオブワーク」

先に述べたデータの改ざん不能性を保証しているのは、この中の プルーフオブワーク (膨大な計算の証拠) です。プルーフオブワークは ブロックにおける膨大な演算の結果データ です。

ブロックの演算結果を改ざんするには、ビットコインの送受金の履歴 だけではなく、この プルーフオブワークの再計算 をしなくてはならないのです。

改ざんが行われた場合どうなるか

なぜビットコインの送受信の履歴だけでなく、プルーフオブワークの再計算をしなくてはいけないのでしょうか。それは、改ざんした次のブロック では、改ざんしたプルーフオブワークの演算結果をも含めた ハッシュ値 が含まれており、プルーフオブワークの値を再計算しなければ データとハッシュ値に矛盾 がおき、改ざんが判明 してしまうのです (ブロックのデータが少しでも違うと、ハッシュ値はまったく異なったものになってしまいます)。

ブロックの構成要素

この プルーフオブワークの再計算が非常に困難 なだけでなく、ひとつのブロックを改ざんすると、次のブロックのハッシュとプルーフオブワークが矛盾 してしまい、その矛盾を解決してもその次のブロックのハッシュとプルーフオブワークが矛盾してしまい、となり、結局改ざんしたブロック以降のブロックすべてを作り直さなくてはいけなくなります。

ひとつの変更が膨大な矛盾を生む

ブロックはブロックチェーンの基準で約10分毎に新たに生成されており、どんどん増えて行くので、計算作業が追いつかず、改ざん作業はほぼ不可能 だといえます。

この複数のブロックへの再計算がほぼ不可能であるという点が、ブロックチェーンにおける改ざん不能性を担保 しています。

まとめ

今回はFintechを支える重要な技術である ブロックチェーン のネットワークや改ざん不能性の部分を中心に紹介しました。

次回の記事ではさらにブロックチェーン技術について深堀りしていこうと考えています。次回もお楽しみに。

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