物流とは ~物流はシステムである~

物流とは ~物流はシステムである~

2016.07.20

物流とは何をしているのか? 物流の機能の一部である輸送、保管、流通加工についてそれぞれどんなことなのかを考えてみました。

物流とは何か

物流とは物的流通を縮めたもので、輸送、保管、ピッキング、包装、流通加工、情報の基本活動があり、それらを連携させて「使える状態」を創り出すことになります。

輸送 とは、A地点からB 地点まで運送業者により届けることです。

保管 とは、製造をするために運ばれてきた材料を倉庫に置くことです。それから製造されたものを倉庫に置くことでもあります。

ピッキング とは、注文を受けた時に倉庫から品物を集めてくることです。

包装 とは、使用用途や流通経路によってパッケージングすることです。

流通加工 とは、取引先や顧客の要請によって何品かの組み合わせによりセットを作ることです。そのほかラベル付けや値札付けなどの作業も含まれます。

これら一連の流れは、情報によって管理されています。

物流サービスと物流コスト

物流の課題とは、「取引先や顧客が求めているサービスをできるだけ叶えてあげて、同時にできるだけ安いコストで実現する」ことです。前者が物流サービスで、後者が物流コストの問題です。

一般的には「”物流サービス”をよくするとそれに伴って”物流コスト”があがり、”物流コスト”を削減しようとすると”物流サービス”が落ちてしまう。」というトレードオフの関係が存在します。

物流サービス

「物流サービス」と呼ぶものには、次の要素が含まれます。

  1. 発注してから納品されるまでのリードタイム(午後3時までに注文をもらえば、翌日に届けますなど)
  2. 配送時間帯(午前中に届けてほしいなど)
  3. 受注受付時間帯
  4. 休日、時間外の対応(土日でも注文を受けるかどうかなど)
  5. 発注最小ロット(最低10個は注文してほしいなど)
  6. 欠品率、誤配率、事故率など

物流はシステムである

物流とは単なる商品を供給することではありません。

物流とは輸送、保管、ピッキング、包装、流通加工、情報の活動をすることではなく、それらがそれぞれ機能を持っていることはもちろんですが、相互に依存しながら活動を行い、共通の目的を持って全体として効果的、効率的に活動することが大切になってきます。

製造の停止や販売の機会損失のリスクを防ぐために、在庫を持つことがあります。それにより在庫を持つことによる費用の発生や在庫が残ってしまって不良在庫になってしまうこともあります。必要なものを必要な時に必要なだけ調達するようにするのが、在庫を持つことによる費用発生も不良在庫を抱えるリスクも回避できます。

輸送は物流の基本部分

物流コストの構成比をみると輸送費が約60% で過半数を占めていると言われます。コストを削減する決め手になるのが、大型化、平準化、直送化です。例えば5台のトラックを保有している輸送業者に3台分の仕事しかない場合、2台分の輸送力は翌日に持ち越すことはできず宝の持ち腐れになります。

ですので、輸送業者は輸送需要が集中するところを避け、分散することができれば、輸送業者は保有台数を減らすことができるうえ遊休車両もなくなり、荷主に運賃の値下げをすることできます。

その他工場から物流センター、卸売のセンターといくつかの場所を経由して輸送している場合はその数に比例して輸送費が発生します。そこでできるだけ経由地を外して大型車による直送ができれば輸送費を減らすことができます。

物流での保管の機能

物流の基本機能の一つである保管の機能は、需給調整、輸送調整、物流拠点としての働きがあります。

需給調整

需給調整とは、生産するタイミングと材料を購入して倉庫に入ってくるタイミングが違うことがあります。生産と材料消費の時期的なギャップを埋めるために一時滞留させることを指しています。

輸送の調整

輸送の調整とは、船舶や鉄道などの大量輸送機関によって輸送されてきた貨物をトラックなどの小口輸送機関に一挙に積み替えて輸送することは困難なので、中間点として貨物を一時保管して、輸送機関相互の能力の差を調整することを指しています。

物流拠点

物流拠点とは、物流サービス拠点として流通付帯業務を提供することを指し、また、保管の役割も果たします。

保管に関しては、格納効率とアクセス効率を考える必要があります。保管場所のすべてに番地を割り振り、保管物の内容と保管場所を明確にすることにより高効率な保管場可能です。

固定ロケーションの場合は保管番地と在庫アイテムの関係が一定なので商品は探しやすいですが、スペース効率は良くないことがあります。

フリーロケーションの場合は、スペース効率を向上させるために、入庫の都度で入庫日・保管場所の番地・品名・数量を一体的に管理する自動化システムが必要です。

商品に付加価値を付ける流通加工

生産工場から品目が出荷されるときに、荷姿が大きかったり大量だったりした場合や箱詰めされただけでは取引先や消費者にとっては使い勝手がよくなかったりします。

生産から流通の過程の中で、加工されることが供給の効率化につながることがあります。具体的には、化粧箱への詰め替えや詰め合わせ、値札付け、リボンかけなどのことを指します。生産から流通の過程の中で、供給効率化のために行われる作業が流通加工なります。

物流について、少し掘り下げてみましたが、いかがでしたでしょうか。
次回以降も、ロジスティクスにまつわるコラムを予定しています。どうぞお楽しみに。

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