おススメTEDプレゼンテーション vol.2 ビッグデータ、機械学習、AI、IoT編

おススメTEDプレゼンテーション vol.2 ビッグデータ、機械学習、AI、IoT編

前回のコラムもビッグデータをテーマにしたTED講演を扱いましたが、最近本テーマのTED講演も多くなってきましたので今回は第2弾です。 AIやディープラーニングのテーマについても触れました。

はじめに

前回お届けした 「おススメTEDプレゼンテーション ビッグデータ分析編」 の 第2弾 です。TEDプレゼンテーション は常に新しい内容が登場しています。しばらくアクセスしていない間に見たことのないプレゼンテーションも増えていました。

「ビッグデータ」や「データ分析」というキーワード以外でも昨今世間で流行りつつある 「AI(人工知能)」 「機械学習」 「ディープラーニング」「IoT」 などにも各講演では触れています。
今回はその中から私が興味深いと感じたプレゼンテーションを解説付きでご紹介いたします。

” 自ら学習するコンピュータの素晴らしくも物恐ろしい可能性 “

講演者の ジェレミー・ハワード氏 は、データサイエンティストのコンテストなどで有名な 「Kaggle」 のチーフサイエンティストを経て現在は 機械学習 で事業を立ち上げています。

コンピュータが大量のデータからパターンを学び取る 「機械学習」 と、その1分野で人間の脳の思考パターンをモデルにした 「ディープラーニング」 が AI (人工知能) を語る上で注目されています。GoogleのAI 「AlphaGo」 が人間の囲碁の名人に圧勝したニュースは記憶に新しいですね。

話の中にもあるようにコンピュータがプログラムがなければ動かなかった時代から、コンピュータが 大量のデータを記録 し、そこから 共通の特徴を自ら学習 することにより、ある意味で 人間の能力をはるかに超える ようになりました。

紹介されている事例としては、中国語の理解 をネイティブの中国語を話す人とほぼ同じ精度で可能になる、画像データから がん細胞 を人間の技師よりも高い精度で可能になる、などがあります。単にビッグデータ分析により事業改善するレベルから、コンピュータが様々な「仕事」を人間に代わって行う時代 に変わりつつあります。

200年前の産業革命で様々な新しい職業が生まれ、それまであった職業のいくつかが消えて、生産性も向上しましたが、この AIの登場 はそれよりもはるかに速い速度で世の中を変えようとしています。

結びに 今後の産業や経済の構造の在り方を考える必要性 を訴えています。 AI をどのように生かすか、また、それを使いこなせる人材がこれから不足する と考えます。

「コンピュータ」 と 「人間」 が今後 「対決」 ではなく、いかに 「共存」 するか というコメントが印象的で、これこそが データサイエンティストを はじめ データを利活用する人材が考えるべきポイントだと感じています。

ジェレミー・ハワード:” 自ら学習するコンピュータの素晴らしくも物恐ろしい可能性 “

 

 “保健医療分野におけるビッグデータ革命の驚くべき萌芽”

講演者の ジョエル・セラニキオ氏 は 疫学者 であり 開業医 です。医療分野 においても ビッグデータ の使用事例が増えてきましたので、2013年のもので少し前のものですが、テーマである本講演にも触れます。

IoT(Internet of Things) というキーワードもよく耳にするようになりましたね。IoT とは、あらゆる機器がインターネットに接続され、そこからデータを収集し、活用する ことです。

CT、MRT、レントゲン などの医療機器などもネットワークに接続されていますし、電子カルテ、X線写真、その他の画像データ もインターネット上で増加し続けています。ただ現状は、特に発展途上国において、人々の健康状態のデータを収集するのに調査員が 紙とペンを持って一人一人の村民に聞きに回っている という話がありました。これは、病院のカルテ、薬の在庫などについても同じです。データを分析して問題を解決するまでに長い日数を要する ことが現状です。

この 医療関係のビッグデータ が利活用できるようになれば、画像データのより正確な解析による がん細胞の発見 はもちろん、人々の健康状態の把握、疫病の原因の早期発見や予防など、現在抱えている医療の問題を解決 できるようになります。

ビッグデータ利活用 により、人々の健康水準を向上させる事例が今後増えることを願っています。

ジョエル・セラニキオ;”保健医療分野におけるビッグデータ革命の驚くべき萌芽”

“データから人気テレビ番組を作るには”

聴衆の反応をデータ分析する 方法で 「データから人気テレビ番組を作るには」 というテーマについて触れています。

Amazon 、Netflix といった企業がユーザの購買履歴 や 閲覧履歴 の 大量なデータを分析し、ユーザ受けしそうな商品を予測 しています。さらにそこから、コンピュータ自身が 人々に受けるようなドラマのストーリーを自ら構成 するようになるでしょう。これはとても興味深く、同様に人間受けする音楽や美術作品などもコンピュータ自身が作り出すようになるということですね。すごい時代になりますね。

Netflix 社 については日本に進出したばかりでまだ利用したことがない方も大勢いらっしゃるかと思いますが、有料の映画やドラマなどのネット配信サイトです。アメリカでは超人気のサイトだそうですが、この背景には 膨大なユーザの閲覧履歴データ などの分析 により、ヒット予測を可能にした という背景があります。
ユーザが実際に再生を多くしたシーン、早送りしたシーン、再生した時間帯や曜日など様々な角度での分析を行っています。そして、新規に作成したドラマまでもそれがどのくらいヒットするかを予測します。

ただ、ポイントは 重要な意思決定は最終的には人間にゆだねられている とのことです。データ分析による予測は経験則のみよるもので、常に正しい結果をもたらすわけではない からです。データは単なる道具 で人間による判断とうまく使い分けるところがポイントであるという点は、「人工知能と人間の共存」 というテーマに共通しているように思います。

セバスチャン・ワーニック氏 のTED 講演はほかにもあります。いろんな人の「TED 講演」をデータ分析して、「最高の」あるいは「最低の」TED講演を目指す というもので( TEDTalksにまつわる真っ赤な嘘と統計の話 )、私もBig Dataのトレーニングで受講生に紹介していましたが結構緩めの内容で楽しめます。

セバスチャン・ワーニック : “データから人気テレビ番組を作るには”

まとめ

以上、今回も ビッグデータ や データ分析 に加え、機械学習, AI, IoT に関連する TED 講演を取り上げました。他にも興味深い講演がたくさんありますので、別の機会にでもご紹介します。

ビッグデータの領域は日進月歩で新しいキーワードも次々に登場しますし、分析技術やテクノロジーも進化し続けていますね。非常に興味深いうえに人類の未来にも直結する分野です。今後も常に注目していきたいです。

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