経営分析をしてみよう! ~その3 収益性分析

経営分析をしてみよう! ~その3 収益性分析

中小企業庁が取りまとめた「平成27年中小企業実態基本調査(平成26年度決算実績)」によると、中小企業(法人企業)の売上高経常利益率は3.15%で、前年度の2.87%より0.28ポイント上昇。ROEは11.05%で、前年度より1.69ポイント上昇しているそうです。ここから、一体何がわかるのでしょうか?今回は、売上高経常利益率やROEのお話です。

はじめに

前回は、「成長性分析」についてご紹介しました。成長性分析 とは、企業の規模が拡大しているかを見る指標です。
よく使われる成長性分析には、以下のような指標がありました。

損益計算書 (PL) を分析

企業の成長性を見るには「売上高」や「利益」の伸び率をみる。
ただし、売上高が伸びていれば成長しているようにみえますが、利益の伸びが売上高の伸びを下回る場合は、売上高の伸び以上に費用が発生していないか原因の究明が必要です。

貸借対照表 (B/S) を分析

  • 総資産増加率/純資産増加率
    ※ただし、総資産は増加していても利益増加率の増加と一致しない場合は、不良債権や不良在庫の増加が原因である可能性があるので利益増加率とセットで判断をします。

その他

  • 従業員増加率
  • 一株当たり当期純利益 (Wikipedeaより引用)

今回は、収益性分析 についてご紹介します。

収益性分析

収益性分析 は、「企業の財務諸表のデータを用いて、その企業がどれほどの利益を獲得しているかを分析」するものです。企業が提供する商品またはサービスの競争力、販売活動、財務活動を含めた、企業の総合的な収益力を判定する根拠 になります。(Wikipedeaより引用)

今回は、収益性分析のうちよく使われる指標をご紹介します。

 (1) 企業の利益を獲得する力の測定

収益性分析の指標としては、一般には損益計算書上の利益の額を売上高で除した売上高利益率を用います。
この値が大きいほど収益性は高いといえます。

  • 売上高総利益率
    売上高総利益率 = 売上総利益 ÷ 売上高
    売上総利益は売上から売上原価(製造原価)のみを差し引いた利益を使用するので、企業が販売する「製品・商品の実力」をみる指標として用いられます。
  • 売上高営業利益率
    売上高営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高
    売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた利益を使用するので、企業の本業の収益力を示す指標として用いられます。企業の「営業力」も表します。
  •  売上高経常利益率
    売上高経常利益率 = 経常利益 ÷ 売上高
    営業利益から営業外収益を足して営業外費用を引いた利益を使用するので、財務活動を含めた収益力を示す指標として用いられます。

(2)資産・資本からの収益力をあらわす指標

ROA や ROE は、企業の資産や資本を使ってどのくらい利益を上げているかをみる指標 です。
企業経営全体の実力をみることができます。

  • ROA (Return On Assets) = 総資産利益率総資産利益率  =   経常利益     ÷     総資産
    経常利益              売上高
    =   ————    ×    ———-
    売上高                 総資産
    (売上高経常利益率)    (総資産回転率)
    ※分子の利益に当期純利益や営業利益を用いる場合もあります。

ROAは、企業が保有する資産を使用してどのくらい利益をあげているかを示す指標として用いられます。ROAの計算式は、売上高経常利益率×総資産回転率 に分解できます。ROAを上げるには、売上高経常利益率(収益性) を向上させるだけでなく、総資産回転率(効率性)も上げる必要があります。

  • ROE (Return On Equity) = 自己資本利益率
    自己資本利益率 =  当期純利益   ÷  自己資本
    ある企業が、一年間の企業活動を通じて、株主の投資額に比してどれだけ効率的に利益を獲得したか、を判断する指標として用いられます。(Wikipedeaより引用)

(3)企業資産の利用効率を表す指標

  • 総資産回転率
    総資産回転率 = 売上高 ÷ 総資産
    総資本回転率 は、一年間に売上によって総資本が何回入れ替わったかを表す指標です。
    総資本回転率が大きければ大きいほど効率のよい会社で、少ない元手で多くの売上を上げている会社であるといえます。ただし、業種が異なれば単純比較することはできません。(Wikipedeaより引用)
  • 売上債権回転率
    売上債権回転率 = 売上高 ÷ 売上債権(一般的には売掛金と受取手形の合計値)
    債権回収の効率をあらわします。この比率が高ければ売上代金を迅速に現金化できていることになります。その他 以下のような計算式もあります。
  • 自己資本回転率 = 売上高 ÷ 自己資本
  • 株主資本回転率 = 売上高 ÷ 株主資本
  • 経営資本回転率 = 売上高 ÷ 経営資本
  • 有形固定資産回転率 = 売上高 ÷ 有形固定資産
  • 棚卸資産回転率 = 売上高 ÷ 棚卸資産
  • 固定負債回転率 = 売上高 ÷ 固定負債

まとめ

いかがでしたでしょうか。このように、単に「収益性分析」と一言にいっても、多くの指標があることが分かります。

これらの指標を上手く使いこなせると、「企業がどれだけ利益を獲得しているのか?」「損益計算書の中で、売り上げに対する利益の割合はどれくらいなのか?」「企業が所有している資産を効率的に使用できているのか?」などが見えてくるはずです。

ぜひ、まずはいろいろ試して、分析をしてみてはいかがでしょうか。

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