AWS re:Invent 2016 参加体験記 (後編)

AWS re:Invent 2016 参加体験記 (後編)

今回は、昨年開催された「AWS re:Invent 2016」参加記の後編をお届けします! 過去最多数のサービスが発表された今回のイベントですが、その中でも特に注目のサービスをピックアップし、現在と今後のAWSの動向について見ていこうと思います。

更に領域を広めるEC2インスタンスファミリー

2016年にアメリカ・ラスベガスで開催された、クラウド最大手の Amazon Web Services (AWS) 社のグローバルイベント「AWS re:Invent 2016」。
前回は基調講演(Keynote)の内容を中心にお届けしましたが、今回は、今回発 表されたサービスの詳細についてご紹介をしていきたいと思います。

前回の記事「AWS re:Invent 2016 参加体験記 (前編)」

まず、今回のキーワードである 「SUPER POWERS」 の元で発表されたのが ECインスタンスタイプに関する更新 です。
既存のインスタンスファミリーのスペックアップと共に 新しいインスタンスファミリーが追加 されました。使用用途が広がったため、「この機能がないからまだクラウドを導入できない」といったことが少なくなり、クラウドを選択しない理由というのがどんどんなくなってきていると感じました。

新しいインスタンスファミリー

IoTへと領域を広げるAmazon AI

今回最も注目されていたのが Amazon AI サービス として紹介された下記3つのサービスです。

  1. Amazon Rekognition (画像認識)
  2. Amazon Polly (テキストの音声変換)
  3. Amazon Lex (音声認識)

Amazon Rekognition

Amazon Rekognition は 高度な画像解析サービス で人の表情や画像に写っている場所や物体を判別できたり、大量の画像の中から同一人物の写真を認識することが出来ます。

Amazon Polly

Amazon Polly は テキストの音声変換サービス で日本語を含む24言語、47種類の音声に対応 しており、テキストの文字を機械音声ではない人間が話しているような流暢な音声で出力します。

Amazon Lex

Amazon Lex はAmazon Alexa という音声認識デバイスの内部エンジン をサービスとして提供するもので、例えばこのサービスを利用することで、音声認識を行い、その音声に応答するロボットも作ることが出来ます。実際にAmazon Lexを利用した Rov – E というロボットがブレイクアウトセッションで紹介されていました。

そのほか、最近ではボタン一つで注文が出来る Amazon Dash Button や、レジなしでショッピングが出来る Amazon Go が発表されましたが、IoT化 が進んでいる昨今、これらのサービスも今後需要が増してくるように思えました。

Amazon AI 関連のサービスが多く発表されました

VMware Cloud on AWS

2016年10月13日に発表があった、注目の 「VMware Cloud on AWS」 についても新たな情報が展開されました。

まず、本サービス自体は2017年初頭に招待制のベータ版がリリースされ、2017年中旬に北米から順次提供開始予定 のようです。
また、販売、運用、サポートは VMware社 により提供されるため、ユーザーの問い合わせ先はAWSではなく、VMware社となります。

次に実際の機能面となりますが、AWS上で動作するVMware環境は現在の最新バージョンである 6.5をベースとしており、vCenter Server 6.5 上でオンプレミス、クラウドの環境を一元管理 することができます。

また、本サービスのユースケースとして以下の3つが紹介されました。

  1. 既存データセンターの地理的拡張、DR及びバックアップ目的の拡張
  2. 既存環境のAWSへの統合移行
  3. 商用/開発用など環境毎の使い分け、バースト的負荷に対するキャパシティの確保

今まで費用対効果の面で導入が難しかった DR環境が容易に構築 できたり、逆に 開発環境をクラウド上で構築 してテスト運用をし、本番運用する際にオンプレミス上に移行 することもできるため、低コスト且つ柔軟な運用ができる ハイブリッドクラウドサービス だと感じました。

また、実機によるデモも行われており、ブレイクアウトセッション「VMware and AWS Together – VMware Cloud on AWS (ENT317)」の動画 から視聴することが出来ます。

VMware Cloud on AWS

エクサバイト規模のAWSへの移行を可能にするサービス – AWS Snowmobile –

2日目にCEOであるAndy Jassy氏 によるキーノートの最後に発表された エクサバイト規模のデータ移行を可能 とする「AWS Snowmobile」ですが、見た目のインパクトから観客席では一番の盛り上がりを見せていました。

しかし、残念ながら AWS Snowballシリーズは現在米国リージョンにしか対応していない ため、日本での利用はまだできない状態です。
また、最大100PBのコンテナであるため、実際にエクサバイトのデータを移行するには10台程使用する必要があるようです。

AWS Snowmobile

まとめ

今年の AWS re:Invent 2016 では 過去最多数の新サービスが発表 されました。
新サービスの中には今までユーザーが求めていたものも多く、ユーザーの期待に応える形での発表だったと感じています。
また、インフラ基盤のみならず、IoTの世界が広がりつつある中、Amazon AI といった時代に合わせて、新しい領域にも展開を見せるAWSは、今後の動きも要注目です。

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