これだけは押さえたい!連結決算ってなに?

これだけは押さえたい!連結決算ってなに?

2017.05.26

ERPを扱うにあたって、知っておいた方がいい会計の話。 今回は、連結決算についてご紹介していきます。

前回の復習

まずは、前回ご紹介した引当金について復習していきましょう。会計には、費用収益対応の原則というものがあります。ある会計期間に発生した費用のうち、その会計期間の収益を得るために貢献したような部分だけを、その会計期間に起こった費用だと認識するという考え方のことを言います。

引当金とは、将来発生するかもしれない特定の費用や損失が見積もれる場合に、前もって準備しておく見積もり金額のことを言います。費用収益対応の原則に則り、今期の収益に対応する費用として金額を計上していくことになります。引当金の例として、回収が見込めない場合に備えて準備する貸倒引当金、特定の業種に限って費用計上を許可する返品調整引当金などがあります。

では、今回は連結決算についてご紹介していきます。

連結決算とは

親会社、子会社が別々で決算するのではなく、子会社も含めた企業グループを単一の企業とみなして行う決算の事を連結決算といいます。また、このように子会社も含めた企業グループを単一の企業とみなし作成される財務諸表の事を連結財務諸表と呼びます。

連結決算は、1975年の「連結財務諸表原則」の公表により、仕組みが制度化されました。ただこの頃は、連結財務諸表は単なる補足、おまけに過ぎませんでした。しかし2000年になると、有価証券報告書における記載順序も連結財務諸表が先で、後に個別の財務諸表がくるようになり、個別決算よりも連結決算の方が重要であると規定されていきました。

2000年までの日本は、連結決算よりも個別決算の方が重要視されていました。一方で、国際会計基準または米国会計基準(US-GAAP)では、その当時から連結財務諸表を重要視していました。2000年における日本での改訂によって、ようやく世界のスタンダードと同じになったのです。

連結決算の意義

今日では、各企業は多数の事業部を持ちます。また子会社化、分社化も含め多くの形態があります。それらの会社を個別でみていては判断を誤ります。例えば、実際は親会社の1つの部署、部門のような関係性でありながらも、独立した会社になっている場合があります。

そんな時に、法的にはそれぞれが別個の組織のためそれぞれ別々で決算をしていると、企業間の関係性がわからず、企業グループとしての実態がつかみづらくなります。それよりは、株主からしても企業グループとしてまとめて決算が行われる方がより有用です。

また、個別決算が重要視されていた頃には、子会社を利用して粉飾決算(不正な会計処理を行い実際よりも財務諸表を良く見せること)が多く行われていたそうです。親会社の負債を子会社に押し付けたり、親会社、子会社間で架空売上を計上したりといったものが典型的な例です。こういった不正に関しても、連結決算を行うことである程度は食い止めることができます。

連結決算の手順

ではこちらでは、連結決算の手順をご紹介していきます。もちろん、単にグループ会社全ての財務諸表を合算するだけでは連結財務諸表は作れません。大まかな手順は以下の通りです。

  1. 親会社が、子会社から会計情報を収集する
  2. それぞれの会社ごとで作成された財務諸表を合算する
  3. 企業グループ内の会社間で行われた取引の消去等、連結調整作業を行う
  4. 連結財務諸表の作成

連結決算をする際には、まずは子会社等を含めたグループ会社それぞれにおける財務諸表を全て合算していきます。そしてその後、内部取引に消去等、連結調整作業を行う必要があります。内部取引というのは、親会社と子会社の間、またはグループ会社間で行われた商品の販売等の取引のことを言います。連結決済では、そういった企業グループを単一の組織とみなしているので、企業グループ内での取引は除外される必要があるのです。こういった連結調整作業を行い、連結財務諸表を作成していきます。

連結決算の手順

まとめ

今回は連結決算について簡単にご紹介していきました。以下、今回のコラムのまとめです。

  • 親会社、子会社が別々で決算するのではなく、子会社も含めた企業グループを単一の企業とみなして行う決算の事を連結決算という
  • 連結決算には、企業グループとしての実態を掴む、粉飾決算を防止する、等のメリットがある
  • 連結決算の手順は、
    1. 子会社の会計情報の収集
    2. 収集した財務諸表の合算
    3. 連結調整作業
    4. 連結財務諸表の作成

いかがでしたでしょうか。次回もお楽しみに。

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