NVIDIA主催の注目イベント「GTC2017」参加体験記

NVIDIA主催の注目イベント「GTC2017」参加体験記

2017.06.07

ディープラーニングにおいて注目されているNVIDIA社が主催したGTC2017(アメリカ、サンノゼ)へ参加し、最新の情報をキャッチアップしてきました!今回は、GTCとはどのようなイベントか、またどんな知識を得られるのかなど、見どころをご紹介します。今後開催されるGTCへ参加を予定している方や、すでに参加を決めている方に少しでも役立ててもらえればと思います。

GTC17に参加!

今回、私はアメリカ・サンノゼにて2017年5月8日~11日の日程で開催された、NVIDIA社のイベント「GTC2017」(GPU Technology Conference)に参加してまいりました!

GPU Technology Conference Webサイト
http://www.gputechconf.com/

注目の様子をご紹介する前に、まずは、どんなイベントなのか、概要についてご紹介したいと思います。

NVIDIA社って?GPUって?

NVIDIA社は、GPUを開発し、AI技術界の進歩を牽引するベンダーです。GPU(Graphics Processing Unit)とは、日本語では「グラフィック処理ユニット」と呼ばれます。その名の通り、大量かつ高度な画像データなどのグラフィックを処理できるプロセッサで、画像解析によって学習をし判別するディープラーニングにおいて、必要不可欠な技術となってきています。

GTCとは?

GTCとは、GPU Technology Conferenceの略。NVIDIA社開催の、GPU開発者やエンジニアにとって、最大かつ最も重要なイベントです。人工知能とディープラーニング、バーチャルリアリティ、自走車など、コンピューティング業界で注目されている分野の、セッションやトレーニング、展示を提供しています。

2017年に開催されたGTC17ですが、今回は7,000人以上の参加者となり毎年30%近く伸びつつけているそうです!それほど、AIやVR等様々な分野でGPUというものが注目を浴び始めていると言えるでしょう。セッション数は600以上、スポンサー社数は150以上となりとても賑わっていました。

気になるGTC17の中身をご紹介!

それでは、ここからは開催前日のWelcome Receptionから、セッションや展示をご紹介していきます。

Welcome Reception

開催1日前の夕方少し前よりGTCの参加受付が開かれており、すでに予約している人は名前を伝えればすぐにカードを発行してもらうことができます。また、参加の記念としてオリジナルバッグと、会期中に使えるドリンク券を6枚もらいました。

そして、夕方から受付前の広間にて開会式が開かれ、ビールを片手にエンジニアの交流会が始まります!ここで色々な人と、どのセッションがおすすめか、どんなことをやっているのかなど話しておくと、自分の参加しようと考えていたセッション以外にも、気になるものが見つかったり、興味が出てきて、有意義な4日間を過ごせるでしょう。

ポスター展示

会場の廊下には、毎日「ポスター」と呼ばれるGPUを用いた研究開発の展示が行われており、今年は140近いポスターが張り出されておりました。

中には日本からTOP5入りするものまでありました!内容は、既存のDBMSを高速化するという内容です。
(参考:海外浩平さんのポスター:An Intelligent Storage for PostgreSQL DataBase

また、このポスターはNVIDIAの判定員評価を受け上位20組が4分間の発表を行い、その中の上位5組が会場のメインロビーを上がってすぐの場所に展示され、一般投票を行い見事1番人気だった作品には、GTC2017 Poster Winner Awardと副賞$5,000が贈られます。

セッションで感じた、「GPUの時代」

スポンサー出展のExhibitionもキーノート(基調講演)もないこの日は、ゆっくりとセッションを周ることができます。

1日目から200個近いセッションがあるのではないかというほどのボリューム。およそ60%がAI関連とされていて、ディープラーニングやAI作成はもちろん、今話題のドローンの自動操作の考えや基本行動から、医療技術の発展に向けたCG技術VR技術など、どのセッションに参加してもとても興味をそそられ、これからはGPUの時代だと感じさせられるものばかりでした。

セッションの中から一つご紹介

数々の参加したセッションの中から、一つ、DNNによって操縦される自律無人機についてのセッションをご紹介したいと思います。

この自律無人機は、森の中にできたオフロードを、自動で認識し障害物を避けながら飛行することができるようです。仕組みは、オンボードドローンカメラのビデオフレームを取得し画像を処理したのち、高レベルの制御コマンドを出力制御コマンドが自動操縦装置に送られ実行されることによって自動操縦を可能としたようです。このチームのドローンはこのDNNによって250mの自動飛行に成功したと語っていました。セッション会場では、実際に使用されたドローンを持ってきたので実際に近くで見ることもできました。おそらく、GPUがなければ実現は難しかった技術でしょう。

ちなみに、GTCへ参加登録したのち、サイトに登録すると、一部セッションを除き帰国後にPDFでスライドを入手できます!満員やバッティングして受けれなかったセッションもカバーすることができるのが嬉しいですね。

Key Note

GTC17の4日間の中で最も注目されるKey Note(基調講演)。CEOのJensen Huang (ジェンスン・フアン)氏が登壇し様々な発表を行う為、朝から長蛇の列ができるほどの人気でした。

Hot Topic「Tesla V100」

やはり一番注目を浴びたのは、新アーキテクチャのVoltaと、それを使ったTesla V100!

性能としてPascal 比でエネルギー効率 50% 向上の新 SM を80 基、CUDA コア数は 5,120 と P100 の 1.4倍、双方向合計300 GB/s の第二世代NVLink使用。7.5 FP64 TFLOPS ; 15 FP32 TFLOPSなど…驚きの連続の、とても魅力的な性能となっています。

気になった方は是非NVIDIA社公式サイトをご覧ください。

NVIDIA TESLA V100
https://www.nvidia.com/en-us/data-center/tesla-v100/

また、Tesla P100搭載にて既にリリースされているDGX-1もV100*8基を使用して、DGX-1 with Tesla V100として新しくリリースされるようです!様々なワークステーションにて、P100とV100の処理速度比較も発表されましたが、ほとんどのワークステーションにて2倍以上の時間短縮が可能になるとのこと!

様々な形で性能の比較を発表し、実際に試験使用した例なども公表していました。中では2012年にKepler世代のGPUにて再現された物をVoltaにて実行し7~8倍高速化できた等と自社製品と比べ、いかに自社の製品が進化を遂げてきたかを語っていました。

また、発表があった時点からPascal版DGX-1を購入された方には、DGX-1 with Tesla V100リリースの際に無償でVolta版GPUへアップグレードをできるVOLTA V100アップグレード特典を受けれるという情報も!

詳細は、NVIDIA社Webサイトまで。

http://www.nvidia.co.jp/object/deep-learning-system-jp.html

個人向けDGX!? DGX Station

DGX-1は今後、Tesla V100を8基乗せ、149,000ドルにて販売される予定です。ですが、個人にて購入するのには高すぎますし、データセンターを持っていない企業、サーバールームを用意できない企業もありますよね。

その為に開発された製品、それが…Tesla V100 を4基搭載したタワー型の DGX Station!!

値段は69,000ドルとやはり個人で買うには高い値段となっていますが、DGX-1と比べた場合に、製品価格以外にも空調設備や電源周り等の運用する上でのコストを削減することが出来そうです。大きさはタワー型PCと同じくらいの大きさ518 D x 256 W x 639 H (mm)となっています。また、水冷装置採用により静穏性も高くデスクサイドでの使用も問題なくできそうです。

展示会場に展示されていたので、たくさんの人が見に来ていました。

大盛況のExhibition

もう一つのお楽しみが、スポンサー各社が1つのホール内にて、展示ブースを開き自社製品などをアピールするExhibitionです。

NVIDIA社の製品や製作中のAI等はもちろんのこと、参加したスポンサーがそれぞれ様々な展示や発表を行い、開場中は毎日大盛況になっています。また、Exhibitionと隣接してVR専用のブースも用意されているのでVRの体験を行うこともできます。ここでいろいろな製品やプロジェクトを知ることにより新しいひらめきや興味を得られるでしょう。立ち寄るだけで色々なものをもらえるブースもあれば、マルチリンガルな方が説明をしてくれるブースまでありました。ブースによりアプローチの仕方も変わりどれも面白いものでした。

極稀に、CEOのJensen Huang (ジェンスン・フアン)氏が訪れることもあるようです。一緒にGTCに参加した同僚がちゃっかりツーショット写真を撮ってもらっていました。

さいごに

GTC(GPU Technology Conference)は、その名の通りGPUの技術的についてとことん迫る会議でした。

様々な分野にてGPUを使用している研究者や開発者たちが、自分のプロジェクトを発表し意見を求め、技術の展開を行う。また、セッションを受けていない間も、廊下でGPUの性能について語っていたりポスターを見ながら通りすがりの人に意見を聞いていたり知らない人にもガンガン意見を求めている…など、このGPUの技術に対する溢れんばかりの熱気と「新しい時代を作っている」ことを感じた4日間でした。

GTCは来年も開催されます!参加される方は、ポスターや、また昼食時(会場は円卓でした)など、ぜひ周りの方々と積極的に意見を交わし、たくさんの情報を持って帰ってみてはいかがでしょうか。

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